ワコーズのクリーナー2種を用いてロードバイクのチェーンやフレームを洗浄し、水なし洗車、そしてフレームのコーティングまでをわずか15分で簡単に行う方法をまとめました。その他チェーンキーパーの小ネタやスターラチェットのグリスアップも行なっています。
- はじめに
- まずはチェーン|新品のような滑らかさをとりもどす
- ①チェーンクリーナーで表面的な汚れを吹き飛ばす!
- ②泡の力で内部から掻き出す!フォーミングマルチクリーナー
- ついでにスプロケットも洗っておこう
- フレームの洗車もマルチクリーナーでOK! (無水洗車)
- 頻度は半年?マットフレームのコーティングをしておこう
- まとめ:ワコーズのケミカル3本で、ピカピカの愛車によみがえる!
はじめに
皆さまおはようございます。
「ロードバイクが汚れているけど、水で洗車したらサビができそう・・・」
「チェーンの掃除は手が汚れるし、時間をかけてもなかなか完璧には綺麗にならない・・・」
とお悩みではありませんか?
今回紹介する洗車&チェーン洗浄の方法では、水を使わずなんと15分の超簡単作業でOKです!
しかもついでにフレームを疑似ガラスコーティング剤でコーティングまでできてしまいます。
私も実際に使ってみてかなりの時短になったうえに、以前よりも圧倒的に綺麗なメンテナンスができるようになり、走りの面でも爽快感が増しました!
今回用いたワコーズのケミカル類とは一体どんなモノで、どうやって洗浄していくのでしょうか?詳しくみていきましょう!
まずはチェーン|新品のような滑らかさをとりもどす
まず汚れのひどいところから綺麗にしていきます。ここで行うのは油・泥が深く入り込んだチェーン清掃です。
私は今まで色々なチェーン掃除の方法を試してきましたが、完全に汚れを取りきるにはいつも時間がかかってしまうことが気になっていました。
今までのメインはホームセンターに売っているパーツクリーナーのみで、高圧で吹きかけて汚れを飛ばすタイプのものでした。
チェーンを専用の回転ブラシ工具で挟み、中に入れた洗剤で洗浄するというタイプのものがとても魅力的に映り、購入して試してみたこともあります。
しかし洗い終わったあとでも、チェーンを指で挟んで左右に捻ると「ジャリ・・ジャリ・・・」と細かな砂が入り込んでいる感触が残ってしまっていました。
30分くらいかけて、洗剤を2回くらい交換して洗ってるのに・・・
そんな苦手なチェーン掃除を一気に解決してくれたのがこのワコーズのチェーンクリーナー&フォーミングマルチクリーナーのセット(豚毛ブラシ付き)です!
Amazonで3000円ほどで購入しました。
①チェーンクリーナーで表面的な汚れを吹き飛ばす!
まずは白いキャップのチェーンクリーナーを使って汚れを吹き飛ばしていきます。
チェーン洗浄で大活躍!ディスクロード用ダミーハブ
と、その前にこの便利アイテムを装着します。
パークツールのダミーハブという商品です。チェーンキーパーと呼ばれることもありますね。
これがあればホイールを外していても滑らかにチェーンが回転するので、作業効率がバツグンにアップします。(ホイールをつけたままだと清掃がしづらく、ケミカルがハブに良くない)
このパークツールのチェーンキーパーはスルーアクスル対応です。つまりディスクロードでもバッチリ使えます。
使い方はカンタンです。まずパーツをバラします。
そしてローラー部を内側に、クイック部を外側にして、筒をスルーアクスルの穴に通します。
あとはローラーにチェーンを載せるだけです。クルクル回ります。
これでチェーンとリアディレーラーにかかるテンションが正常になり、回しやすく、そして洗いやすくなりました。
さて、次はいよいよチェーンクリーナーを吹いていきます。
高圧で洗浄液が飛んでいくので、細かいところや入り組んだスペースにもしっかり入り込んでいきます。
プロが豚毛ブラシを愛用するワケ
そしてセットに付属してきた豚毛ブラシでチェーンをゴシゴシとこすり、表面の汚れを完全に取りきります。
このブラシですが、動物性の毛だということが実は重要です。
私も以前は使い古しの歯ブラシなどのポリエステル製系のものを使っていましたが、そういったプラスチック製のブラシはすぐ毛先が広がってボサボサになってしまいます。
ところが動物性の毛はそうはなりません。毛先が広がることはなく、劣化する場合はブラシから毛が抜けていくような過程を辿ります。
素材のこの性質のおかげで、豚毛ブラシはより長い間使うことができ、真っ直ぐな毛によってチェーン内部の深いところまで汚れを掻き出し続けることができるわけです。
今回買ったワコーズのセットではセット料金で豚毛ブラシが付いてくるのでとてもお得でした!
②泡の力で内部から掻き出す!フォーミングマルチクリーナー
チェーンクリーナーとブラッシングで表面の汚れを取ったあとは、このもう一本のフォーミングマルチクリーナーを使います。
このケミカルは薬剤が泡状になって噴射されます。
チェーン内部に残った汚れを泡の力でゴッソリと掻き出してくれます。
細かい泡が「ジュワ〜」と弾ける音が鳴ります。
コレが本当にすごい。下に敷いたダンボールの上にポタポタと真っ黒な液体がどんどんと滴っていきます。
一見すると水のようにも見えますが、成分に水は含まれていません。
そして仕上げ。今度も豚毛ブラシで泡ごとブラッシングします。
これで終了です。なんと5分少々で終わってしまいました。
そして、まるで新品のようなシルバーのチェーンが帰ってきました!
チェーンを左右にひねったり、ねじったりしても例の「ジャリッ・・・」とした嫌な感覚はありません。
抵抗感が一切なく、滑らかにグネグネと曲げることができました!
こんなに早く、しかも完璧にチェーンが復活するとは!
最後に注油しておしまいです。使うオイルはもちろんブルーノ。
3ヶ月間使ってみましたが、非常〜〜〜に調子が良いです。
汚れは全然つかないし、オイルの寿命も長い。難点はといえば、値段が高く容量が少ないことでしょうか。流石の高級チェーンオイルです。
リアディレーラーのプーリーにも注油することをお忘れなく。 (ただし、現行デュラ系のプーリーは内ベアリングタイプなので注油は必要ありません。むしろ必要なのはグリスです。)
ついでにスプロケットも洗っておこう
マルチクリーナーの泡洗浄がこんなに楽だと思わなかったので、一瞬で終わってしまいました。
余った時間でカセットも洗ってしまいましょう。
が、このままパーツクリーナーなどのケミカルを吹きかけてはハブのベアリングに塗ってあるグリスが流れ落ちてしまう可能性もあります。
となれば、スプロケットを外せば良いのですが・・・ちょっと面倒に思う人も多いはず。
(スプロケットの外し方はこちら)
しかしなんと!私がこだわりにこだわり抜いて購入したこのカーボンホイールなら、メンテナンスで一時的に外す時には工具なしでスプロケを分離できるのです。
世界最大のハブメーカー、DT SWISS社のハブをELITEのセラーに注文して組んでもらったので、このホイールにはDT 350sハブのスターラチェット機構が搭載されています。
そしてこのフリーボディは手でスプロケを掴み、グッと力を入れて引っ張るだけでスプロケごと着脱可能です。
「マルチクリーナー → 豚毛でブラッシング → チェーンクリーナーで吹き飛ばす」 でスプロケの清掃は完了です。
スターラチェットのグリスアップで静音性アップ!
せっかくなので、スターラチェットのグリスアップもついでにやっておくことにしましょう。
使うグリスは適当です。回転のよさや消音効果を見込むならもっと高級なグリスがあるのでしょうが、今は手持ちがないので安くて大量に使えるフィニッシュラインのプレミアムグリスでいいでしょう。
ラチェットに白いグリスをたっぷりと塗り、スプロケを手で押し込んで元どおりです。
なおグリスアップした結果、ただでさえ小さかった「ジー・・・」というラチェット音がほぼ無音レベルにまで消えました。
フリーボディの音はタイヤのロードノイズにかき消されてしまうほどです。カンパなどの爆音ホイールが苦手な自分にとっては最高です。
フレームの洗車もマルチクリーナーでOK! (無水洗車)
さてチェーンの洗浄は終わりましたが、まだ時間は余っています。
ではついでにフレームの洗車もしてしまいましょう!
とはいえ、家の外で水シャワーを使った洗車は億劫ですし、何より水分の拭き取りをしっかりしないと金属パーツのサビに繋がります。
そんな私の強い味方はコレ!またしてもフォーミングマルチクリーナーです。
この泡スプレーはチェーンだけでなく、フレームにも直接使用できるスグレモノなのです。
フレームを泡だらけにして、ファイバーグロスで拭き取ります。
ドリンクがこぼれてついた水垢や、汗の流れた跡というような隠れたヨゴレも泡の力で浮き上がらせて、一発です。
頻度は半年?マットフレームのコーティングをしておこう
時間はまだあります。できるところまでどんどんやっておきましょう。
最後はフレームのコーティング剤です。これは以前の記事で紹介したバリアスコートを使用します。
マット塗装されたフレームにもガラスコーティングのような保護膜を張ることができる便利なケミカルです。
なんだかワコーズの回し者みたいになってきてしまいました。
先ほどの無水洗車でフレームは綺麗な状態なので、そのままバリアスコートを塗布していきます。
バリアスコートによるフレーム保護の結果は?(8ヶ月目)
ところで、以前にフレーム保護塗装をしてから8ヶ月が経ったわけですが、果たして保護の甲斐はあったのでしょうか?
フレームをひっくり返して細かく確認しましたが、擦り傷や塗装の剥がれは一切ありませんでした。
もちろん私がGRAILを大事に扱ってきたという事実も大きいのですが、それでも5000km近く走ってきた車体としては明らかに状態が良いです。
タイヤで撥ねた小石がフレームに「コン!」と当たる音は何度も聞いてきていますが、確認したところそれによる塗装の傷は見つかりませんでした。
ごく微小サイズの話では砂でスレた線のような跡はもちろん大量にあるのですが、それは塗装レベルの傷ではなく、それこそコーティング剤表面の傷レベルです。やはりバリアスコートの効力はそれなりにあるのではないでしょうか。
まとめ:ワコーズのケミカル3本で、ピカピカの愛車によみがえる!
チェーン洗浄でペダリング爽快!
私は個人的にはチェーン掃除を結構頻繁にしているほうだと自負していた(月1回くらい、市販のパーツクリーナー使用)のですが、今回ワコーズのケミカルで洗浄し、泡の力で内部から汚れを掻き出すことで、今までとは全く違った走行感になりました。
「あぁそういえば購入して初めてのライドはこんな気持ち良さだったな・・・」
と思い出す、とても滑らかなペダリングに変わります。
逆に考えて、今まで綺麗にしてきたと思ってきたチェーンが、思った以上に砂ヨゴレによるペダリングの抵抗を作っていたことに気づかされました。
「これはパワーメーターの1Wや2Wくらい簡単に変わるかもしれないな」と思うほど軽くなりましたね。
さて、チェーンの清掃から車体の水なし洗車、そしてフレームのコーティングまでわずか15分で簡単に、しかもハイレベルに完了することができました。
まとめとして、今回のワコーズのケミカル3種は「買い」でしたね。
あとは水なし洗車がさらに完璧にできる「パーツディグリーザー」なる4本目のケミカルもあるそうなので、GRAILでグラベルを走り込んでドロドロになったあとにはぜひ購入して使ってみたいですね。
それでは記事をここまで読んでくださった全ての皆さんに、
ありがとうございます。またお会いしましょう!