GRAILのようなステム一体型かつエアロ形状のハンドルには、どうやってサイクルコンピューターやライトをマウントすれば良いのでしょうか?レックマウントを利用したその答えについてまとめています。
- はじめに
- サイコン、ライトはどう取り付ける?
- CANYONの専用マウントが公式に販売されている
- 解決策はコレだ!REC-MOUNTで専用品を買おう!
- ペダルの取り付け | SPEEDPLAY ZERO
- おわりに
はじめに
みなさんおはようございます。
今回は
・サイコン、ライトはどう取り付ける?
・ペダルの取り付けの報告
の2トピックを記事にいたします。
ブログ開設から通算9記事目となりますが、これにてようやくGRAILの到着日におこなったことの全記事化が完了したことになります。
長かった・・・。
記事のストックはもう溜まりに溜まって10ストック以上にまで膨れ上がってしまっていますが、まずは一つ一つ丁寧に処理していこうと思います。
サイコン、ライトはどう取り付ける?
上の写真でもわかるように、GRAILのハンドルはサイコン、ライトを取り付けるにあたってかなり難儀な形状をしています。
取り付けにくい理由①|ステム一体型ハンドルである
通常の形状のハンドルの場合、ステムはほとんど円形をしており、バンドを巻くことによってサイクルコンピューターをマウントすることができます。
通常、ステム上はデッドスペースになるので、サイコンをつけるにはもってこいの場所です。(頭から近いので視認性の面でもグッドです。)
しかし多くのステム一体型ハンドルは、ステムがエアロを意識した薄く平たい形状をしています。
そのため、キャットアイのフレックスタイトのようなものを使う場合、結構な確率でしっかりと固定することができないか、テープやシート等でスペースを埋めてあげないと固定することができません。
私も実際に試してみましたが、ベルトを無理に曲げる形になってしまい、スマートな見た目とは言い難いものでした。
取り付けにくい理由②|エアロハンドルなのでライトに角度が付けづらい
これは①と被ることですが、エアロハンドルにライトを直付けするのは厳しいです。
実際には、無理やりベルトを巻いてライトを固定しているエアロハンドルユーザーも多いですが、その場合には、ライトの照射方向が水平方向に固定されてしまうという深刻な欠点があります。
つまり路面を照らすことが難しいのです。
これはライトをハンドルの下側に取り付けるという裏技で一応解決することができますが、それでも角度は平行に近く、自在に地面を照らすことはできません。
取り付けにくい理由③|上ハンドルがホバーバーになっている
GRAILの上ハンとは、すなわちホバーバーのことでありますが、ホバーバーはしなることによって路面の振動を吸収するというコンセプトによって設計されたハンドルです。
つまり、ホバーバーにライトやサイコンなどの重量物をマウントするということは、振動によって上下する最大ストローク幅を狭めてしまうため、
振動吸収力減少 = ホバーバーのコンセプトを無視してしまうと言っても過言ではありません。
よって私は、ホバーバーには何も取り付けすることはできず、セカンドバーにサイコンとライトの両方をマウントしなくてはなりません。
※注セカンドバーという名称については前回の記事を参照してください。
CANYONの専用マウントが公式に販売されている
ではCANYON公式は、一体どのようなサイコン取り付け方法を想定しているのでしょうか?その答えがこちらです。
このような専用パーツを使え、ということのようです。
ちなみに写真上のマウントが H36など、AEROAD等の完成車についているハンドル用、写真下のマウントが CP10など、ULTIMATE等の完成車についているハンドル用のマウントです。
この2つのマウントがなぜ別々に存在しているのかと言いますと、取り付けネジの向きのタテヨコが違います。
ちなみにGRAILのハンドルであるCP07はハンドル裏のネジ穴がタテに並んでいます。つまりネジがタテ型の下のマウントが取り付け可能です。
しかし、これら公式のマウントは全てガーミン用のマウントであり、他社のサイコンを使っている人は使えません。 (社外品のアダプターがあればなんとか・・・)
しかも、このマウントでサイコンの取り付け問題は解決しても、ライトの取り付け問題は解決しません。
解決策はコレだ!REC-MOUNTで専用品を買おう!
そこで登場するのは、みなさんおなじみのレックマウントです。
もう有名過ぎて説明する必要もないかと思いますが、レックマウントというのはサイコンマウントや、そのマウント下にライトを一緒に取り付けられるアダプターを販売している会社です。
「2万通りの組み合わせで、ほとんどの自転車にマウント取り付け可能!」
というのが謳い文句で、実際に
ライト
サイコン
アクションカメラ
バッテリー
スマホ
などの多彩なアダプターが販売されています。
さて、それではどのマウントやアダプターを選べば良いのでしょうか?
HPを読み進めていくと、どうやらレックマウント公式はサイコンを取り付けるにあたって、「とりあえず両持ちナロータイプを買え!!」と強烈にアピールしてきます。
これが両持ちナロータイプです。確かに2点で支えられており安定感がありそうです。
しかしながらGRAILのハンドルはエアロハンドル かつ ステム一体型ハンドルであるため、このタイプは使えません。
しかしそこは流石のレックマウント、両持ちナロータイプが使えないバイクには、そのバイク専用の特製アダプターを販売しているという完璧なサポート体制です。
例えばこれはTREK (ボントレガー)のエアロハンドル専用の特製アダプターです。
こんな感じで、変わった形状のハンドルにはそれに対応したマウントをそれぞれ売ってくれています。
ありがたや・・・
(新型VENGEのハンドル対応のものはスペシャとレックマウントの間でいざこざがあって作れなかったという話も・・・。)
CANYON対応のレックマウントは2種類ある!GRAIL対応は?
CANYONのハンドルは前述の通り2種類あるので、間違えないように自分のバイクと同じマウントのものを購入します。
間違えがちですが、 のページの一番上にあるこの商品はネジヨコ向きタイプのハンドル用なので、GRAILには使えません。購入時は注意してください。
Canyon Ultimate CF SLX or Aeroad CF SLX computer Mount - レックマウン
一旦落ち着いてページをスクロールしていくと、一番下にもう1個の商品があります。それがGRAILのようなネジがタテ向きタイプのハンドル用です。
GRAIL用のレックマウントを購入してみた
こちらがお目当ての商品です。私はLEZYNEのサイコンを使っているので、レザイン用のマウントを購入しました。
購入の流れは、
レックマウント公式サイトで商品をカートに入れる
↓
購入者情報を登録
↓
Paypalで支払い (事前にPaypalの登録とクレジットカードの登録が必要です)
↓
確認メールが届く
↓
数日後、宅急便が到着
というかたちでした。面倒な会員登録などはなかったので、スムーズに購入することができました。
ついでにライトアダプターも購入。
基本的にレックマウントのライトアダプターは、このようなライトに付いてきたアダプターをそのまま再利用するタイプが一番人気です。
見た目もスリムですし、何よりアダプタ自体が小さいのでとても軽量です。
しかし今回、私はこのような円筒状のアダプターを購入しました。
こちらの商品は、CATEYEだけでなく、どのメーカーのライトを新しく買ってもとりあえず取り付けできるというメリットがあります。
というのも、前者のマウントはCATEYEのライトならCATEYE専用のアダプターに、レザインならそれ専用のアダプターに・・・。というように、ライトが変わるとその都度アダプターを交換しなければなりません。
また、私は300kmを超えるロングライドの時などに、市販品の1.5〜2倍のバッテリー容量を持つ大型バッテリーライトを使うことも多いので、どんな形状のライトでもマウントすることができる、この円筒状のアダプターを選びました。
組み立て & 取り付け
説明書は同封されていませんでしたが、組み立ては簡単です。
ただネジで2つのパーツをくっつけるだけです。
ハンドルの裏側のネジ穴と、マウントの穴が一致しているかチェック。
タテに2つのネジ穴です。バッチリですね。
ちなみにこのマウントの左端に付いている四角い(VHSのような)パーツはDi2用のアダプターです。
私のGRAILのように非電動コンポのみならば、外してしまって大丈夫です。
取り付けてみました。
早速サイコンも嵌めてみると、ハンドル周りがかなりスッキリした印象になりました。
私のサイコンは、LEZYNE MEGA XL GPS です。
(レビューはこちらの記事)
漕いでる最中の景色はこんな感じです。
2階建てハンドルの1階部分に取り付けることになるので、従来のハンドルと比べて顔からの距離は遠くなってしまい、やはり視線は低くなります。
しかしこれでも視認性は十分です。
MEGA XL GPS らしく、横向きスタイルで取り付けてみました。
一度の表示件数は減りますが、クルマのナビのようで面白いです。
ライトも取り付けてみます。円筒状のパーツにライトのバンドを引っ掛けるだけです。
バッテリー容量のかなり大きな重量級のライトを取り付けてみましたが、タイヤとのクリアランスも大丈夫そうです。
全体図はこのようになっています。メカメカしい風貌ではありますが、マウント方法としてはかなりスマートに映ります。
レックマウントのアダプターは全て合金製なので、サイコンやライトの重量によるヘタりなどはありません。実は届くまではよくあるプラスチック製だと思っていたので、これは嬉しい誤算。
(後日追記画像)
ペダルの取り付け | SPEEDPLAY ZERO
レックマウントに関しては以上です。
特に語ることはありませんが、ついでにペダル取り付けも行なってしまいましょう。
私が使っているペダルは SPEED PLAY 社の ZEROです。
クリートカバーをつけたままペダルを装着でき、カバーが常についた状態なのでそのまま歩くことができるという点が気に入っています。
SPD-SLなどで、降りるごとに毎回クリートカバーを取り付ける面倒臭さがありません。
もちろんグリスを差します。
SPEED PLAYは、ペダル内部のグリスもかなり頻繁に交換しなければいけません。
走行距離 3,000km または 3ヶ月経過 につき 1度、ペダルのネジを開けてグリスを全交換しなければいけないということなので、 ペダルとしてはメンテの頻度がかなり多く必要なほうですね。
実際に少し走ってみた
ついにライト、サイコン、ペダルが取り付けられて走り出せるようになったので、少しだけ近所を走ってみることにしました。
いきなりの冬景色に驚かれた方もいるのではないでしょうか。なんと、バリバリの雪上です。
実は、我が家はとある豪雪地帯に位置しているので、この時期の道路はこのような雪上路面しかありません。
つまりしばらくは舗装路を走ることができないので、詳細な乗り心地のインプレッションは書くことができない状態です。
ここまで路面が荒れていると、自転車自体のインプレというよりは、タイヤに関してのインプレに近くなってしまうと思います。。
実際、GRAILそのものの振動吸収性に関してはそこまで感じ取ることはできませんでしたが、シュワルベ G-ONE BITEの700 x 40cらしい安定感をしっかり堪能することができました。
ここまで太さがあるブロックタイヤだと、そこそこのMTBのように扱って雪上の細かな段差に引っ掛けることができるので、エアボリュームを落とせば夏のトレイルでも大いに活躍できそうです。
レックマウントを使って感じたデメリット
さて、記事の本題のライトとサイコンのマウントについてですが、実際に走ってみるとハンドルの振りの重さが少々気になります。
今までハンドルの上に両方乗っていた重量物が、今度はハンドルから前に突き出した場所にマウントされるわけですから、どうしてもハンドリング性能は低下してしまいます。
イメージとしては、首長竜のように、首を振るごとに遠心力がかかってしまい、ハンドルが持っていかれるといった感じです。
これは今回、重量級のサイコン&ライトを選んでしまっているので、半ば仕方のないことであります。
そしてアダプターがプラスチック製ではなく合金製であることも、重くなっている原因の一つです。
(後日追記画像)
とはいえ、そこまで気になるほどハンドリング性能が落ちた訳ではないので、このままやっていきます。
どうしても気になるようになってしまったら、より軽量なライトを取り付けることにしようと思います。
おわりに
今回はここまでです。そこまで目新しい情報はなかったかもしれませんが、とりあえず記事にしてみました。
これでいよいよ万全に走り出せる状態になったので、これ以降は
①実走インプレ
②新しく買ったガジェット・パーツのレビュー
③GRAILのメンテナンス・整備
④GRAILについて語りたいこと
の4本柱をメインにローテションして、記事を書いていくことになります。
結構需要がありそうなパワーメーターの導入記事か、チューブレスタイヤの取り付け記事を早めに書いておこうかな、と考えている今日この頃です。
それでは記事をここまで読んでくださった全ての皆さんに、
ありがとうございます。またお会いしましょう!